日本大学ランキング2019-2020論文被引用部門

 大学の研究レベルを測定する最も基本的な指標は、論文の被引用数である。QS世界大学ランキングTHE世界大学ランキングなどでも採用されている重要な評価基準である。

論文の被引用数とは

 「論文」や「被引用数」といった言葉は、普通の人が日常生活で使うことはなく、一般向けの雑誌で組まれる大学特集に出てくることもない。したがって、その意味や重要性について知らない人は多いのかもしれない。

論文と引用

 大学は教育の場であると同時に研究の場でもある。研究者は教授などの肩書を持ち、学生の指導や研究を業務とする。研究の成果は論文にまとめ、発表する。

 研究とは、新しい何か価値ある発見のことである。論文には、自分の研究がどう新しいのか、既存のものとはどう違うのか、といったことを明記する必要がある。それが引用である。サイトであればリンク、ツイッターで例えるならリツイートのようなものである。引用されることを被引用と言う。

被引用数の重要性

 たくさん引用される論文もあれば、ほとんど、あるいは全くされないものも存在する。その違いは何かと言うと、優れた論文ほど多く引用される傾向があるということである。

 では、具体的な例をあげて説明する。価値が高いのは、どちらの研究だろう。

  1. 「プラスチックが海を汚染しているらしいので、近所の海を調査した。結果、プラスチックが多数検出された。」
  2. 「プラスチック汚染のない海域が見つかった。詳しい調査を進めたところ、新種の生物(『プラタベオ』と命名)を発見し、この生物がプラスチックを分解していることを突き止めた。」

 1.の論文は、これまでに調査されたことのない地点であれば、一定の価値があると言えるかもしれない。しかし想定内の報告であり、面白くもなければ、何かの役に立つこともそうないだろう。

 一方2.の論文は、プラスチックによる海洋汚染の問題を見事に解決できるかもしれない世紀の発見である。プラタベオがプラスチックを分解する仕組み、また生態など、世界中の研究者がこぞって、この人類新発見の生物について研究することになるだろう。

 つまり、1.の論文が引用されることはほとんどなく、2.の論文は世界中で多数引用されることになると考えられる。

被引用数による大学の評価

 論文の被引用数は、執筆した研究者の業績であり、そしてその研究者が所属する研究機関の成果としても数えられる。したがって、各大学を論文の被引用数で評価することによって、研究力の高さを比較することができる。

日本大学ランキング2019-2020論文被引用部門

日本大学ランキング2019-2020論文被引用部門
順位 大学 区分 得点
1 京都大学 国立 100.00
2 東京工業大学 国立 93.79
3 東京大学 国立 92.19
4 大阪大学 国立 78.12
5 名古屋大学 国立 75.14
6 東北大学 国立 62.88
7 東京農工大学 国立 61.73
8 九州大学 国立 61.66
9 北海道大学 国立 59.70
10 神戸大学 国立 42.46
11 東京医科歯科大学 国立 39.11
12 広島大学 国立 37.78
13 東京理科大学 私立 37.63
14 千葉大学 国立 36.84
15 金沢大学 国立 36.59
16 慶應義塾大学 私立 36.20
17 筑波大学 国立 35.25
18 熊本大学 国立 34.36
19 大阪市立大学 公立 32.88
20 岡山大学 国立 32.69
21 首都大学東京 公立 31.41
22 大阪府立大学 公立 30.77
23 徳島大学 国立 29.18
24 岐阜大学 国立 26.99
25 横浜市立大学 公立 26.20
26 富山大学 国立 25.97
27 群馬大学 国立 25.61
28 新潟大学 国立 24.00
29 信州大学 国立 23.38
30 長崎大学 国立 23.30
31 三重大学 国立 21.63
32 愛媛大学 国立 21.08
33 早稲田大学 私立 19.98
34 山口大学 国立 19.72
35 山形大学 国立 19.46
36 鹿児島大学 国立 18.98
37 鳥取大学 国立 18.20
38 順天堂大学 私立 15.88
39 近畿大学 私立 15.37
40 日本大学 私立 12.00
41 北里大学 私立 11.33

日本大学ランキング2020論文被引用部門

 京大~東大、阪大~名大、東北大~北大で、得点が綺麗に並んでいる。10位には、神戸大学が9位北海道大学から約17点差でランクイン。旧帝国大学とそれ以外の大学との間には大きな隔たりがあることがわかる。