日本大学ランキング2019-2020ノーベル賞篇

 世界最高の学術賞とされているのがスウェーデンのノーベル賞である。文学賞と平和賞を除くと、日本の大学に関係する受賞者は24名。日本大学ランキングノーベル賞篇では、ノーベル賞の受賞者数という観点で、国際的に高い評価を受けている日本の大学はどこなのか、検証する。

日本の大学に関係する受賞者一覧

 日本の大学に関係するノーベル賞受賞者と、各受賞者が教育を受けた、また研究を行った日本の大学一覧である。ただし、文学賞と平和賞は学問と関係ないため、除外している。

 大学名、職位名は現代表記で統一する。

表記例
京都帝国大学→京都大学、助教授→准教授
略語
学:学士、修:修士、博:博士、助:助手・助教、講:講師、准:准教授、教:教授、長:総長・学長、研:研究生

ノーベル物理学賞

ノーベル物理学賞 受賞者一覧
受賞年 受賞者 日本の関係大学
1949年 湯川秀樹 京都大学学、講、教、大阪大学講、准
1965年 朝永振一郎 京都大学、筑波大学教、長
1973年 江崎玲於奈 東京大学
2002年 小柴昌俊 東京大学学、修、准、教
2008年 小林誠 名古屋大学学~博、京都大学
Yoichiro Nambu 東京大学学、修、助、大阪市立大学准、教
益川敏英 名古屋大学学~助、京都大学助、教、東京大学
2014年 赤崎勇 京都大学、名古屋大学助~教
天野浩 名古屋大学学~助、教、名城大学講~教
Shuji Nakamura 徳島大学学、修
2015年 梶田隆章 埼玉大学、東京大学修~教

ノーベル化学賞

ノーベル化学賞 受賞者一覧
受賞年 受賞者 日本の関係大学
1981年 福井謙一 京都大学学、講~教
2000年 白川英樹 東京工業大学学~助、筑波大学准、教
2001年 野依良治 京都大学学、修、助、名古屋大学准、教
2002年 田中耕一 東北大学
2008年 下村脩 長崎大学学、助、名古屋大学研、准
2010年 鈴木章 北海道大学学~助、准、教
根岸英一 東京大学
2019年 吉野彰 京都大学学、修

ノーベル生理学・医学賞

ノーベル生理学・医学賞 受賞者一覧
受賞年 受賞者 日本の関係大学
1987年 利根川進 京都大学学、修
2012年 山中伸弥 神戸大学、大阪市立大学博、助、奈良先端科学技術大学院大学准、教、京都大学
2015年 大村智 山梨大学学、助、筑波大学、東京理科大学、北里大学准、教
2016年 大隅良典 東京大学学~准、研  
2018年 本庶佑 京都大学学~博、教、東京大学、大阪大学

ノーベル経済科学賞

受賞者なし

部門別 受賞者数まとめ

 日本の大学に関係するノーベル賞受賞者は24名、部門別に集計した結果は以下の通りである。

部門別 ノーベル賞受賞者数
部門 受賞者数
物理学賞 11
化学賞 8
生理学・医学賞 5
経済科学賞 0
合計 24

部門別 ノーベル賞受賞者数(学術部門)

大学別 受賞者一覧

 大学別に見たノーベル賞受賞者の一覧である。

京都大学

京都大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 1949年 湯川秀樹 学、講、教
1965年 朝永振一郎
2008年 小林誠
益川敏英 助、教
2014年 赤崎勇
化学賞 1981年 福井謙一 学、講~教
2001年 野依良治 学、修、助
2019年 吉野彰 学、修
生理学・医学賞 1987年 利根川進 学、修
2012年 山中伸弥
2018年 本庶佑 学~博、教

東京大学

東京大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 1973年 江崎玲於奈
2002年 小柴昌俊 学、修、准、教
2008年 Yoichiro Nambu 学、修、助
益川敏英
2015年 梶田隆章 修~教
化学賞 2010年 根岸英一
生理学・医学賞 2016年 大隅良典 学~准、研
2018年 本庶佑

名古屋大学

名古屋大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 2008年 小林誠 学~博
益川敏英 学~助
2014年 赤崎勇 助~教
天野浩 学~助、教
化学賞 2001年 野依良治 准、教
2008年 下村脩 研、准

筑波大学

筑波大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 1965年 朝永振一郎 教、長
化学賞 2000年 白川英樹 准、教
生理学・医学賞 2015年 大村智

大阪大学

大阪大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 1949年 湯川秀樹 講、准
生理学・医学賞 2018年 本庶佑

大阪市立大学

大阪市立大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
物理学賞 2008年 Yoichiro Nambu 准、教
生理学・医学賞 2012年 山中伸弥 博、助

上記以外の大学

上記以外の大学 ノーベル賞受賞者一覧
部門 受賞年 受賞者 経歴
北里大学
生理学・医学賞 2015年 大村智 准、教 
神戸大学
生理学・医学賞 2012年 山中伸弥
東京工業大学
化学賞 2000年 白川英樹 学~助
東京理科大学
生理学・医学賞 2015年 大村智
東北大学
化学賞 2002年 田中耕一
徳島大学
物理学賞 2014年 Shuji Nakamura 学、修
長崎大学
化学賞 2008年 下村脩 学、助
北海道大学
化学賞 2010年 鈴木章 学~助、准、教
(埼玉大学)
物理学賞 2015年 梶田隆章
(奈良先端科学技術大学院大学)
生理学・医学賞 2012年 山中伸弥 准、教
(名城大学)
物理学賞 2014年 天野浩 講~教
(山梨大学)
生理学・医学賞 2015年 大村智 学、助

 埼玉大学以下、名称に括弧()を付けた大学は日本大学ランキングの選考自体に漏れているため、ノーベル賞篇においてもランク付けの対象外である。

大学・部門別 受賞者数まとめ

 各大学のノーベル賞受賞者数を部門別にまとめた図表である。

大学・部門別 ノーベル賞受賞者数
順位 大学 受賞者数
物理 化学 医学 経済 合計
1 京都大学 5 3 3   11
2 東京大学 5 1 2   8
3 名古屋大学 4 2     6
4 筑波大学 1 1 1   3
5 大阪大学 1   1   2
大阪市立大学 1   1   2
7 北里大学     1   1
神戸大学     1   1
東京工業大学   1     1
東京理科大学     1   1
東北大学   1     1
徳島大学 1       1
長崎大学   1     1
北海道大学   1     1
埼玉大学 1       1
奈良先端科学技術大学院大学     1   1
名城大学 1       1
山梨大学     1   1
合計 20 11 13 0 44

大学・部門別 ノーベル賞受賞者数

 ノーベル賞受賞者を輩出した日本の大学は18校である。トップは京都大学で11名。2位は8名で東京大学、3位に6名の名古屋大学となった。これら3大学は、日本の大学の中で抜きん出ており、物理学賞と化学賞に限れば、ほぼ同列。間が空いて、筑波大学、そして大阪大学・大阪市立大学がそれに続く。

 各大学に受賞者を配分していった結果、同一研究者の重複を含めて44点分となった。その内、国公立大学が41点、私立大学が3点、割合では各々93%と7%であった。

ノーベル賞受賞者の国公立大学と私立大学の割合

大学別 受賞者数の推移

 上位6大学に限定して、ノーベル賞受賞者数の推移を描写したグラフである。

大学別 ノーベル賞受賞者数の推移

 2000年までのノーベル賞受賞者は、ほとんどが京都大学の関係者であった。2000年を境に東大・名大の受賞ラッシュが始まり、差は縮まったものの、京大も同様に受賞者を輩出し続けている。

日本大学ランキング2019-2020ノーベル賞篇

 日本大学ランキング2019-2020ノーベル賞篇である。得点は、大学の規模と受賞年を考慮に入れたうえで、算出している。

日本大学ランキング2019-2020ノーベル賞篇
順位 大学 区分 得点
1 名古屋大学 国立 100.00
2 京都大学 国立 85.53
3 東京大学 国立 55.65
4 大阪市立大学 公立 50.84
5 筑波大学 国立 39.27
6 東京理科大学 私立 24.77
7 徳島大学 国立 24.29
8 東京工業大学 国立 21.20
9 大阪大学 国立 20.72
10 長崎大学 国立 20.28
11 神戸大学 国立 19.61
12 北里大学 私立 16.71
13 北海道大学 国立 15.35
14 東北大学 国立 12.62
愛媛大学 国立 0.00
大阪府立大学 公立
岡山大学 国立
鹿児島大学 国立
金沢大学 国立
岐阜大学 国立
九州大学 国立
近畿大学 私立
熊本大学 国立
群馬大学 国立
慶應義塾大学 私立
首都大学東京 公立
順天堂大学 私立
信州大学 国立
千葉大学 国立
東京医科歯科大学 国立
東京農工大学 国立
鳥取大学 国立
富山大学 国立
新潟大学 国立
日本大学 私立
広島大学 国立
三重大学 国立
山形大学 国立
山口大学 国立
横浜市立大学 公立
早稲田大学 私立

日本大学ランキング2020ノーベル賞篇

 日本大学ランキング2019-2020年ノーベル賞篇第1位は名古屋大学となった。第2位は京都大学。現状では、この2大学が突出している。名古屋大学が1位となったのは、旧帝国大学の中で最も規模が小さいこと、そして全員が2000年以降の受賞であることに起因する。一方、単純な受賞者数では1位の京都大学は、2000年以前の受賞者が多く、得点が伸び悩んだ。

 3位に約56点で東京大学、4位は約51点の大阪市立大学がランクイン。点差はわずか5点であり、大阪市立大学が東京大学と肩を並べるという、若干疑わしい現象が起こった。原因としては、日本のノーベル賞受賞者は少ないため、関係者が1人、2人受賞しただけで、規模の小さい大学は点数が跳ね上がってしまう、ということが考えられる。

 この問題を克服したのが主要国際賞部門である。この部門は、ノーベル賞に比肩する学術賞7つで日本の大学を分析している。これにより、日本の大学が秘める真の実力が露見した。

主要国際賞